【スモールビジネス講座】「ちょい人気者×持たない」のWebサイト戦略

【スモールビジネス講座】「ちょい人気者×持たない」Webサイト戦略 スモールビジネスのマーケティング戦略
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現代では、Web(インターネット)を無視してビジネスを行うことは難しくなっています。
たしかにリアルだけのビジネスは存在しますが、Webサイト(ホームページ)を持っていないビジネスは皆無といっていいのが現状です。

しかし、お金をかけてWebサイトをつくってはみたものの、何ら成果が上がらないということは非常によくあることです。
しかも、スモールビジネスであれば、お金をかけて成果が出ないことは致命的です。

「ちょい人気者」を目指す私たちとしては、なるべくお金をかけずに、最低限は成果を出したい。
できれば無料で最大限の成果を出したい、そのためのWebサイト戦略です。

Webサイト戦略の重要性

使用するデバイスは様々ではあるものの、Webに関わらない日はないというのが、私たちの日常です。
スマホにもパソコンにも触らない日はほとんどないですし、様々なビジネスの裏側ではWeb(ここでは色々なネットワークも含む)に接続されて、運営が行われています。
間接的な意味も含めれば、まったくWebに関わりなく生きること自体が難しくなってきているのです。

その中で、Webビジネスの中核を担うのが、Webサイトです。
現在は、自社でWebサイトを持たないビジネスもありますが、まだまだ少数です。

とはいえ、「Twitterで宣伝を行いDMなどで直接受注する」、「Storesでレンタルオンラインショップ機能だけを持つ」など、ビジネスによっては最小限の機能だけをもって運営することもひとつの手ではあります。
ただし、SEO(検索エンジン最適化)の観点からはあまり有効ではなく、まずはWebサイトを作成してみるのは、スタンダードなやり方です。

  • Webに関わりなくは生きられない
  • ビジネスの中核はWebサイト
  • まずはつくってみる

Webサイトをつくる理由とは

Webサイトをつくる理由はユーザーとの接点を持つ、ためです。
リアルだけのビジネスでなければ、Webを通じた集客が欠かせません。
Web集客での最も重要な要素が、Webサイトです。

また、Webサイトに独自性のあるコンテンツを掲載することで、競合との差別化が可能です。
Webサイトで発信している情報によって、その人がどんなサービスを、どんな想いで運営しているのかが形作られます。
このイメージ形成の影響力は、想像以上です。
何の情報を発信しているかで、食いつくユーザーはまったく変わってきます。

ユーザーに正しくビジネスを認識してもらうには、Webサイトをつくって、しっかりした情報を発信をする必要があるということです。

  • Webサイトは重要な要素
  • ユーザーとの接点を持つためのツール
  • 独自性のあるコンテンツでしっかりした情報発信をする

ちょい人気者としてWebサイト戦略

ちょい人気者のポジショニング

「ちょい人気者」は、すごい人気者ではないものの、ちょっとだけ人気があるポジションのことです。
たとえて言えば、クラスの人気者ではないものの、「あの人も悪くないよね」といってもらえるタイプです。

クラスの人気者になるには、外見やトーク力など様々な要素が高いレベルにある必要があります。
しかし、一芸に秀でていれば、みんなから好かれることはなくても、一定数の人からは好意を持たれます。
これが目指すべきポジションです。

  • 目指すポジションは「ちょい人気者」
  • 一芸に秀でる
  • 人気者でなくても、「あの人も悪くない」が大切

好きなジャンルで「ちょい人気者」になる

ちょい人気者になるうえで重要なのが、どのジャンルで人気者になるかです。
メディアには色々なジャンルで発信力のある方がいますが、ずば抜けた才能がなければ真似できません。
私たちが目指すのは、ちょっとニッチなジャンルで、その界隈では有名なひとです。

その際に、どのニッチなジャンルを選ぶかが大切です。
その選び方はシンプルで、自分の好きなジャンルを選ぶです。

よっぽど努力できる人であれば別ですが、自分の得意でないジャンルを選んでも長続きしません
好きなジャンルであれば、周囲の人間からどれだけやめろと言われても、やってしまうはずです。
それは、意外に他の人には真似できないものです。

まずは、このジャンルを決めることが重要です。
ただし、ガチっと決める必要はありません。
8割くらいはこのジャンルかなというイメージを持つことが大切です。

  • その界隈で有名な人を目指す
  • ジャンルを決めるのが重要
  • ジャンル決めは8割メドで

そのジャンルのユーザーは何を欲しているか

ふんわりとでもよいのでジャンルが決まったら、次はユーザーが何を欲しているのか考える必要があります。

自分がそのジャンルを好きだからといって、好き勝手に情報発信をしても、ユーザーは興味を持ちません。
ユーザーが興味を持ってくれて、初めてビジネスとして成り立ちます

なので、そのジャンルのユーザーがどんなことに興味を持つのかを考えます。
もっと言えば、お金を出しても欲しい情報やサービスは何かを考えられるとベストです。

このとき、自分が好きなジャンルであれば、何となくイメージできるところもあるのではないでしょうか。
もし、まったく経験のないジャンルであれば、すべて想像でやるしかありません。
その意味でも、好きなジャンルを選ぶことは重要です。

  • ユーザーは何を欲しているか考える
  • お金を出しても欲しいものは何か
  • 好きなジャンルであることが重要

素敵なデザインは必要か

デザインの重要性と持たない戦略

Webサイトにおいて重要な要素に、デザインがあります。
要は使いやすくきれいにつくられたWebサイトかどうか、ということです。

多くの人は色々なWebサイトを見ることがあると思いますが、使いにくくて、ぐちゃぐちゃなWebサイトって、たまにありませんか?
そんなWebサイトを見たときにとる行動は、読まずに離脱です。
そのためにも、使いやすいデザインにしておくことは大切です。

しかし、デザインというのは専門知識が必要で、素人があれやこれやと頑張っても到底うまくはできません。
なので、オススメな戦略は「持たない戦略」です。

ここでいう持たないとは、なるべく、企業が無料または低価格で提供しているものを借りるということです。

Webサイトを準備するとなったときに、まず考える方法として、次のようなものがあります。

  • Web制作会社またはフリーランスのWebデザイナーに制作を依頼する
  • 自分でWebサイトを制作する

しかし、前者は一定の効果は出やすいものの、それなりの費用がかかります。
後者は知識やスキルが必要です。
しかも、目立った成果が出ないことも多いです。

そうすると、まずは借り物で良いので、Webサイトを準備するという方法がスモールスタートには大切です。
また、企業が用意しているものは、それなりのデザインだけでなく、最低限必要な機能を備えています。
例えば、次のような専門的知識が必要な機能が、デフォルトで用意されていることが多いです。

  • 複数のデザインから選べる
  • (スマホで見やすい)レスポンシブデザインになっている
  • 決済や予約機能が提供されている
  • アクセス解析ができる
  • SNS連携ができる
  • セキュリティ対策(SSL)が行われている

無料または低価格で、しかも簡単にWebサイトを制作できる方法として、ペライチを利用する方法があります。
ペライチでは、デザインを選んで、写真や文章を入力するだけで、おおむねWebサイトが完成します。
一部有料機能もありますが、無料で利用でも利用できます。

ただし、「タダより高いものはない」という言葉の通り、ライトプランやレギュラープランを使う方が望ましいです。
無料プランでは、本当に最低限の機能だけとなってしまうこと、広告が表示されること、裏側では色々と優遇されないこと、などがあります。
そもそも成果が出なければ意味がありません。

持たない戦略には、「企業が持っているノウハウを借りてくる」という意味もあります。
借りられるものは借りましょう。
ただし、相手が企業であっても、誠意をもって接するのは非常に大切です。

  • デザインは重要な要素
  • 持たない戦略で補う
  • タダより高いものはない

コンテンツが命

ニッチなジャンルで人気者

聞いたことのあるフレーズだと思いますが、ちょい人気者戦略でも「コンテンツが命」です。

ちょい人気者戦略では、ニッチなジャンルで人気者になる必要があります。
クラスでちょっとだけ人気のある人って、どんな人だったでしょうか?
すべてが優れているわけではないけど、何か特徴のある人が多かったのではないでしょうか。

例えば、こんな感じです。

  • 性格は暗いが、身長が高くスタイルがよくて顔もそこそこ
  • オタク気質で、ゲームについてだけはすごい知識を持っている
  • メガネで冷静で陰からサポートしてくれるけど、前に出るタイプではない

何となく、「あー、たしかにそんな感じの人いる!」っていう雰囲気だけは伝わるのではないでしょうか。
このタイプの人たちって、すごい人気はないのですが、意外に好きになってくれる人がいるものです。
一番ダメなのは、没個性ということです。

  • コンテンツが最重要
  • ニッチなジャンルで人気者になる
  • 没個性はNG

個性のあるコンテンツ

さて、本題で、コンテンツの話です。
コンテンツにおいて、個性があるとはどんなことを言うのでしょうか?

オリジナリティがある、独自の視点、深い洞察など、個性的なコンテンツを形作る要素はたくさんあります。
しかし、情報があふれている世の中で、誰も真似していないオリジナルコンテンツをつくるのは簡単ではありません。

そこで大切なことは、「物事をかけ合わせる」と「あなたの感情を乗せる」ことです。
たとえば、先ほどの「メガネで冷静で陰からサポートしてくれるけど、前に出るタイプではない」についてです。

メガネの人というのはたくさんいます。
その中にはおとなしめの人というのも多いので、「メガネ×前にでるタイプではない」というのはよくありがちです。
しかし、ここに「冷静で陰からサポートしてくれる」というのがかけ合わされるとどうでしょうか?
たぶん、そういったキャラの人はそうそういないですよね。
これがかけ合わせの力です。

また、あなたの感情を乗せるのも重要です。
このメガネキャラが、実は動物愛がすごくて、溺愛しているペットがいたとします。
ギャップの側面もありますが、次のかけ合わせをしたら、ちょっとレアキャラですよね。
(ちなみに、漫画でよくいるキャラですね(笑))

  • メガネ
  • 冷静
  • 陰からサポート
  • 前には出ない
  • ペット溺愛

このキャラが、普段冷静なのにペットについての愛情をこれでもかと語ったら、どうでしょうか?
たぶん引く人もいると思いますが、共感したり、感情移入して聞いてくれる人が、必ず現れます。
それは、色々な考え方の人が世の中にはいるからです。

漫画の話はさておき、スモールビジネスにおいても、この特徴が際立っていることと、自分の想いを語ることは、非常に重要です。
特徴がなく想いが乗らないビジネスは、誰からも相手にされません。

しかし、誰から見ても目立つビジネスをつくりあげるのは簡単ではありません。
多くの人に共感を抱かせるほどの強い感情を持てる人もそう多くはありません。
スモールビジネスにおいては、少数の共感してくれる人が現れることを目指しましょう

さらに話が戻って、コンテンツについてです。
要は、「あなたの想いを語りましょう」ということです。

ビジネスを立ち上げた想いは何かしら持っていると思います。
まずはどんな想いでビジネスを立ち上げたのか、語ってみるのはひとつの手です。

次に、ユーザーが何を思っているかを想像してみることです。
たとえば、先ほどのメガネ君は、溺愛するあまり、ペットが病気になるのがすごく心配です。
そうすると、ペットが病気にならないような健康的な食事についての情報や、万一病気になってもちゃんとした治療を受けられるペット保険の情報が知りたいと思うかもしれません。
これが、ユーザーを想像し、欲しているコンテンツを提供するということです。

さらに、ここにあなたの感情が乗ってくると最高です。
なぜペット向けの食事の情報を発信するのかも一緒に記載するというのもありです。

また、ペットの病気への心配に共感できるのであれば、深堀もできます。
ペットが病気になりがちなのは、同じペットフードを食べ続けるからかもしれませんし、人間と一緒で環境へのストレスを感じている部分があるからかもしれません。

この想像ができると、提供するコンテンツがさらに増えますし、さらなるビジネスのアイデアも沸き上がってきます。
この状況をスタートさせる条件、それは「そのジャンルが好きであること」「想いがあること」です。

  • コンテンツは個性が重要
  • 物事をかけ合わせる
  • あなたの想いを乗せる

SNSとの連携

Webサイトと並んで欠かせないのが、SNSです。
こちらも大量の情報があふれており、没個性の情報発信は意味がないです。

スモールビジネスにおいて比較的相性の良いメディアとして、Twitterが挙げられます
Twitterは140文字のテキストというシンプルな制限があるため、凝った演出をしなくても、ある程度の情報発信ができます。

ただ、Twitterはタイムリーで大量の情報が流れているので、差別化されていないと、まったく見られることがないです。

そこで重要なのが、またしても「個性と感情」です。
そして、「好きなジャンル」であることです。

著名なTwitter発信のように大量の人から反応を獲得するのは困難です。
そこを目指しても、うまくいかずに嫌になるだけです。

なので、ちょっとだけ人気がある、その界隈では知られている、ことが目指す状態です。

また、積極的に他のユーザーにも絡んでいきましょう。
興味のある投稿があれば、リツイートしたり、想いをリプライしてみるのも良いです。

その代わり、そのユーザーを貶めたり、バカにするような発言は絶対にNGです。
SNSは、リアルのコミュニティと一緒です。
コミュニティの和を乱す人は排除されます。
必ず、他者に誠意をもって接しましょう

なお、SNSは一つに絞りましょう
たくさんの人を集客したくて、TwitterもInstagramもFacebookもという人が非常に多いです。
まずは1つで初めて、”十分に”軌道に乗ってから新しいメディアを始めても遅くないです。

  • 個性を持つ
  • まずはTwitterをやってみる
  • メディアは1つに絞る

CTA(Call To Action)の重要性

CTAとは何か

CTAとは、「商品を購入する」「問合せをする」「メールマガジンに登録する」などの、ユーザーにとって欲しいアクションのことです。
次のような例が挙げられます。

  • 購入する
  • 登録する
  • 詳細を知る
  • ダウンロードする
  • 問い合わせをする
  • デモを見る
  • フォローする
  • コメントする
  • 予約する

この際に重要なのは、ビジネスの目的に沿っていることです
いくらダウンロードしても売上が向上しないのであれば、それは本末転倒です。

効果的なCTAとは

CTAは、様々な工夫が影響を及ぼしやすい分野です。
例えば、次の例はどれも「購入する」の言いかえですが、印象は変わってきます。

  • 購入する
  • 今すぐ購入する
  • 期間限定でセール中

一般的に刺さりやすいものはあるものの、どれが正解というのはありません。
ユーザーがどのようなものであればアクションを起こしそうかをイメージし、運営する中で色々テストすることが大切です。

  • CTAを設定する
  • どんなアクションをしてほしいか考える
  • 色々とテストする

シンプル・イズ・ベスト

これまで、色々と解説してきましたが、重要な原則として、「シンプル・イズ・ベスト」を挙げたいと思います。

難解なロジックだったり、小手先のテクニックは結局ユーザーの共感を得られないですし、長続きしません。

たとえば、何かサービスが気になったときに、口コミを調べるユーザーは多いです。
裏で口コミを捏造する手法はたくさんあります。
そして、それでうまくいくことも現実にはあります。
ただ、あとでしっぺ返しを食らうことも多いです。

スモールビジネスにおいては、顧客との深い信頼関係が非常に重要です。
さきほどのメガネくんが、じつは裏であくどいことをやっていたとき、それでも「この人悪くないな」と思うでしょうか?
(一周廻って、ちょっと悪ぶっているキャラで通ることもありますが(笑))

ありがちなものとして、Webサイトに色々な機能や動画などを追加しすぎて、何のWebサイトかよくわからなくなったり、使い勝手が悪くなることがよくあります。
ビジネスを始めたばかりの時は特に色々試してみたくなり、ついついやりがちです。

ちょっと不足するくらいでちょうどいいと思っておくことが重要です。
ユーザーからどうしても追加してほしいと言われたら、その時考えましょう。
どんどん売上をあげたくて、あれもこれもやってしまうと、逆に売上が下降することはよくあります。

とにかく、シンプルに。
そして、独自性を持つ、想いを乗せる、これが重要です。

  • シンプル・イズ・ベスト
  • 独自性を持つ
  • 想いを乗せる
中小企業マーケター屋さん

大手広告代理店で培ったデジタルマーケティング支援の経験を活かし、現在は中小企業でマーケティングを担当しています。

日本の99%以上を占める中小企業を活性化する一助となることをミッションに掲げ、活動しています。
未開拓となっていることも多い中小企業のマーケティング領域においては、実際の現場で学んだことを交えながら、より効果の高いマーケティング情報を発信できればと考えています。

得意領域:デジタル広告、データ分析、マーケティング戦略、キャンペーン企画など

※プロフィールイラストはMicrosoft社のBingイメージクリエイターを利用して作成しています。

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